左手が命!plusのブログ

ルービックキューブ、主に片手競技(OH)について

OHのコツ【F2L~LL編】

はじめに

この記事はSpeedcubing Advent Calendar 2019の14日目の記事になります。

13日目の昨日はタニシさんの「EOLR入門」でした。

15日目の明日は宇木さんの「教えること、学ぶこと。」です。

 

 

 

みなさんこんにちは~、plus(プラス)です。

初めましての方もいらっしゃると思うので簡単に自己紹介を。

 

静大浜松ルービックキューブ同好会浜松ルービックキューブ会代表&創設者

・メイン競技は片手と目隠し系

・公式記録はこちら

 

~筆者のつぶやき~

大会が少ない東海地域ですが、東海スピードキュービングコミュニティ結成を皮切りに盛り上がっています。浜松でも毎月レクチャー会を開催していて、明日もあります。

 

今年の日本大会では、片手部門で日本2位(全体3位)になることができました。

運もありましたが、この結果は素直にうれしいです。

 

優勝はもちろんFushimiさん。

2011年の世界チャンピオンであり、両手の現日本記録保持者でもあります。

 

片手が速い人って両手も速いイメージがありますよね。

OHのNR1~20の競技者について、両手のタイムをまとめてみました。(赤字が私です)

   OH     TH
TH/OH
NR average NR average
1 11.13 1 7.53 0.68
2 12.78 25 9.44 0.74
3 12.86 2 7.62 0.59
4 13.36 3 7.86 0.59
5 13.91 20 9.18 0.66
6 14.16 21 9.21 0.65
7 14.47 165 13.22 0.91
8 14.55 72 11.21 0.77
9 14.88 5 8.14 0.55
10 15.12 15 8.79 0.58
11 15.32 29 9.73 0.64
12 15.40 7 8.25 0.54
13 15.55 82 11.49 0.74
14 15.71 19 9.14 0.58
15 15.77 24 9.38 0.59
16 16.09 13 8.75 0.54
17 16.67 14 8.77 0.53
18 17.28 73 11.22 0.65
19 17.38 51 10.66 0.61
20 17.72 12 8.70 0.49


両手sub10しているのが 20人中15人。やはり片手が速い人は両手も速いですね。  

まあここで何が言いたいかというと、

 

両手が速くなれば片手も速くなります。 

なので両手を練習しましょう!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(......まじめにやります)

私は両手のわりには片手が速いです。NR7位の方には遠く及ばずですが。

それはそのはず、大学1年~院1年の5年間、片手競技1本に絞って取り組んでいました。今年になってからは目隠しに浮気しています。

そんな私が伝えたいことはただ1つ。

 

  

片手の特徴を理解すれば、両手のタイムのわりに速くなれます!

 

そうなんです。もちろん両手を練習して速くなって、その恩恵として(自動的に)片手が速くなるやり方もあるのですが、両手のタイムが伸びなくなっても片手にフォーカスすれば速くなります。

今回は理解すべき"片手の特徴"について、私が使っているテクニックと併せて紹介させていただきます。

※そうはいっても基本は両手と一緒です。特に片手において重視した方がいい点に着目して紹介します。

 

~筆者のつぶやき~

参考までに、私の非公式記録も載せておきます。なんと!右手があるだけで2秒も速くなるんですね()

  single ao5 ao12 ao50 ao100
TH 6.84 9.79 10.60 11.38 11.74
OH 7.91 11.65 12.85 13.69 13.88

 

OHが速くなるためには

OHはホールドしながら回さないといけないため、指使いが限定されてしまいTPSも出にくいです。デメリットばかり目立ちがちですが、実は片手ならではのメリットも存在するのです。デメリットを最小限に抑え、メリットを最大限に生かすことが片手競技のカギとなります。

 

~指使いについて~

Cube VoyageにOHの指使いが載っていますが、動画が見れないようなので自分なりに撮りました。参考にしてください。

正しい指使いを身につければ、回数をこなすだけで両手の倍のタイムくらいにはなると思います。基礎的なところですが、OHにおいて一番重要な要素といっても過言ではありません。優先して取り組むことをおすすめします。特にFとF'をスムーズに回せるようになると、使える手順の幅も広がり、タイムもグッとよくなると思います。

 

www.youtube.com

 

 

メリット①先読みがしやすい

片手は両手より使える指が半分しかないので(当たり前)どうしても回転スピードが劣ってしまいます。しかし、その分パーツを目で追いやすく、特にF2Lでの先読みがしやすいです。いや、速く回せないからこそ先読みしなければならないのです。

もう片方の手でキューブを遮ることもないのでパーツが見やすいというのも利点です。

   

ただ止まらずに回せるだけでなく、効率よくF2Lを処理することが重要です。

次の2点を意識しましょう。

 

持ちかえ回数を減らす

OHのコツ【クロス編】でも書きましたが、持ちかえはかなりのタイムロスです。私自身持ちかえが苦手であり、机を使うこともしばしばあります。

※本記事では、z, z'は持ちかえとしてカウントしていません。また、Fやr(2層回し)を用いた手順はスレッジハンマー(R' F R F' や x' R U' R' U等)以外使用しない前提です。

 

~筆者のつぶやき~

変態F2LのうちFやrをするものは動きが複雑で、EOが変わってしまったり先読みしにくかったりするので使っていません。(回しやすいものに限り、F2L#4でなら使うのもありだなと最近思い始めましたが。)FやBを使うのはスレッジハンマー系か2回持ちかえを避けるとき(F' U' F U' R U R'等)くらいです。 

 

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F2LのEOについて

※F2LにおけるEOの概念について理解していることが望ましいので、ここで簡単に説明しておきます。

・F2LエッジがUL or URにあるとき、側面色とその下のセンター色が同じ色 or 対面色ならEOが正しい 

 ・F2LエッジがUF or UBにあるとき、側面色とその下のセンター色が同じ色 or 対面色ならEOが反転している

・F2LエッジがE列にあるとき、側面色(どちらでもよい)とその隣のセンター色が同じ色 or 対面色ならEOが正しい

 

f:id:plus_OH:20191202202521p:plain        f:id:plus_OH:20191202202805p:plain

  EOが正しい          EOが反転している

 

・EOが正しいとき、R, U, LのみでF2Lをスロットインできる(R, U, LしてもEOが変わらない)

・EOが反転しているとき、R, U, Lに加えてF, B(= y, y')を使わないとスロットインできない(F, BするとEOが変わる)

 

【F2LのEO関連の記事】

F2Lの持ち替えを減らすためには(uesyuuさんの記事)

3×3について(Asatoさんの記事)

ルービックキューブ基礎編(Asatoさんの記事)

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持ちかえ回数を減らすには、F2LのIT化を工夫する必要があります。 

図1を見てみましょう。

 

f:id:plus_OH:20191202151525p:plain

  図1 F2L#2後

 

FL, BLスロットが入れ終わり、今から#3を行う場面です。EOを確認すると、赤緑と赤青エッジ両方とも正しくありません。なので、最低でも1回は持ちかえが必要になります。正面にある赤緑ペアの方から取り掛かると思いますが、基本手順通りにやるとU'でスロットの位置を合わせ、 y R U'2 R' でIT化し、U' R U R'でスロットインすると思います。F2L#3をこのように処理すると以下の図2のようになります。

f:id:plus_OH:20191202151400p:plain→ わかりにくいのでy'すると →f:id:plus_OH:20191202151420p:plain

   図2 F2L#3後

 

これは U'2 y' R U R' y z R U' R' U z' で処理できます。

まとめると、

U' y R U'2 R' U' R U R' (#3) / U2 y' R U R' y z R U' R' U z' (#4)

となり、計3回も持ちかえをしています。

 

持ちかえ(y, y')にはU面エッジのEOが変わり、E列エッジのEOは変わらないという性質があります。上のように回すと、1回目の持ちかえによりU面にある赤緑のEO反転は解消しますが、E列にある赤青のEOが反転したままになってしまいます。そこで、F2LのIT化を持ちかえせずその場で行い(R U'2 R')、赤青エッジをU面に出してから持ちかえ(y)します。すると、1回の持ちかえで赤緑と赤青の両方のEOが正しくなり、以降持ちかえが不要になります。(図3~5)

 

f:id:plus_OH:20191202160112p:plainf:id:plus_OH:20191205170813p:plainf:id:plus_OH:20191202151829p:plain
  図3 IT化後    図4 持ちかえ後   図5 F2L#3後

 

まとめると、

R U'2 R' U'2 y R U R' (#3) / z R U' R U R' U' R' U z' (#4)

となり、1回の持ちかえで済みます。

 

このように、あるF2LをIT化する際に他のF2Lペアのエッジを絡めて処理することで、持ちかえ回数を減らすことができます。

要するに、IT化の方法が複数あるとき、適切な方を選択することが大事だということです。その判断材料としてEOという概念を使うわけです。もちろん両手でも重要となる概念ですので、習得がまだの人はこの機会にぜひマスターしましょう。

 

 

~筆者のつぶやき~

例に挙げたようにEOが反転状態でE列に埋まっている場合、とりあえず他のF2Lの処理と絡めてU面に出しておいた方がいいことが多いです。逆に言うと、F2Lの処理の際に他のエッジを反転状態でE列に埋めることや、既に正しい向きでE列に埋まっているエッジをU面に出すことは避けた方がいいことが多いです。(上述の通り、E列に埋まっているエッジは持ちかえてもEOが変わらないため)

 

 

~テクニック習得のヒント~

高度なテクニックだと思って恐れる必要はありません。F2LをIT化するとき、既にそろっているスロットが崩れないように(空きスロットがU面に出るように)位置合わせしますよね。それと同じ感覚で、E列で反転しているエッジがU面に出るようにするのです。次のF2Lをやりやすくする思いやりの精神です。キューバーのお兄ちゃんお姉ちゃんは優しい心を持ってるからきっとできるよっ!(褒め妹風)

 

もう少し付け加えると、

今までぼんやりと「空きスロット」として認識していたものを、

「F2Lエッジが何もない空きスロット」

「EO反転しているF2Lエッジが埋まっている空きスロット」(←積極的にU面に出したい)

「EOが正しいF2Lエッジが埋まっている空きスロット」(←積極的にU面に出す必要のない)

と区別して認識することで、テクニックを使いやすくなると思います。

 

 

 

F2L#4におけるエッジコントロール 

エッジコントロールとは、F2LのIT化やスロットイン、処理順などを工夫することでOLLのEOをコントロールし、ドットOLLを避けたり十字OLLをつくったりするテクニックのことです。

簡単なものとして、I型F2Lにおけるスレッジハンマー(R' F R F')があります。

 

ドットOLL(1~4, 17~20)は回しにくいものが多いため、避けた方が無難です。

また、十字OLL(21~27)はCOLLを使える可能性があるため、狙った方がよいです(詳しい理由は後述)。運が良ければOLLスキップする可能性もあります。

 

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OLLのEOについて

OLLにおけるEOの概念について理解していることが望ましいので、ここで簡単に説明しておきます。

FMCにおけるEOと同じです。詳しくはこちら(uesyuuさんの記事)

・OLLエッジがU面にあるとき、U面色がU面にあればEOが正しい 

・OLLエッジがE列にあるとき、U面色がFまたはB面にあればEOが正しい

 

f:id:plus_OH:20191203175033p:plain            f:id:plus_OH:20191203175208p:plain

  EOが正しい          EOが反転している

 

・EOが正しいとき、R, U, Lのみで十字OLLにすることができる(R, U, LしてもEOが変わらない)

・EOが反転しているとき、R, U, Lに加えてF, B(= y, y')を使わないと十字OLLにすることができない(F, BするとEOが変わる)

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こちらのF2Lを見てみましょう。

f:id:plus_OH:20191203225704p:plain
まずF2LのEOについて確認すると、赤青エッジは反転しているため持ちかえが必要です。

このF2Lがこの向きで出てきた場合、IT化の方法が2種類あります。

y' U R' U' R U R' U' R

② U' R U' R' y' R' U' R

 

次に、図6, 7を見てみましょう。

 

f:id:plus_OH:20191123214105p:plain  f:id:plus_OH:20191123214228p:plain

    図6       図7

 

それぞれ①と②どちらの手順を用いたほうがいいでしょうか。

 

図6においては、②の手順を採用することでドットOLLを避けることができます。

OLLのEOはF2Lと異なり、持ちかえ(y, y')によりU面のEOは変わらず、E列のEOは変わるという性質があります。

OLLのEOは黄赤エッジ(FR)以外すべて反転しています。①の手順を回すと最初の持ちかえ(y')によりEOが正しい黄赤エッジも反転してしまいます。②の手順は最初の4手で黄赤エッジをU面に逃がしたあと持ちかえ(y')しているため黄赤エッジが反転せず、全反転を回避できます。

 

図7においては、②の手順を採用することで十字OLLをつくることができます。

OLLのEOは黄青(UL)のみ反転しています。②の手順は最初の4手でEO反転している黄青エッジをE列に埋め、その後に持ちかえ(y')するため全EOが正しくなります。(既にEOが正しい黄赤(FR)を最初の4手でU面に逃したあと、持ちかえしているとも言えます。)

 

~筆者のつぶやき~

実際のソルブ中は上記のような思考過程を踏んでいるわけではなく、あくまで説明のために書いています。経験や感覚に基づき、EOの位置がここだからこっちの手順だ!みたいな感じで判断しています。パターン化して整理した方がいいかもしれませんね。

 

 

続いてこちらのパターン

f:id:plus_OH:20191202165359p:plain
まずEOについて確認すると、赤青エッジは反転しているため持ちかえが必要です。

このF2LにはIT化の方法が3種類、スロットインまで含めると4種類の処理方法があります。

① R' U' R y U' R U R'

② U R' U' R y U R U' R'

③ U R' U' R x' U' R U R'

④ U R' U R y U R U R'

 

次に、図8~15を見てみましょう。

f:id:plus_OH:20191123214516p:plainf:id:plus_OH:20191123214609p:plainf:id:plus_OH:20191202171923p:plainf:id:plus_OH:20191202172004p:plain
   図8      図9       図10      図11

f:id:plus_OH:20191202172516p:plainf:id:plus_OH:20191202183240p:plainf:id:plus_OH:20191202173344p:plainf:id:plus_OH:20191202173047p:plain

   図12      図13        図14       図15

 

それぞれ①②③④どの手順を用いた方がいいでしょうか。

 

 答え 

図8...①、図9...②、図10...③、図11...④、

図12...①以外、図13...②以外、図14...③以外、図15...④以外

 

適切な手順を選択することで、図8~11においては十字OLLをつくることができ、図12~15においてはドットOLLを避けることができます。

 

このように、複数の手順を使い分けることでEOをコントロールすることができます。

 

先ほども同じようなことを言いましたが、要するにIT化やスロットインの方法が複数あるとき、適切なものを選択することが大事だということです。その判断材料としてEOという概念を使うわけです。

このことを意識して、LLのパターンを優位に運びましょう!

 

 

【F2L追加手順リンク集】

これらを参考に、複数の処理方法を習得しましょう。

追加F2L手順(Cube Voyage)

F2Lの便利な追加手順(Cube Voyage)  

変態F2L

  

 

~筆者のつぶやき~

慣れてくるとF2L#3あたりからエッジコントロールできるようになります。(特にドットOLL回避)

 

 メリット②LU系手順をRU系と遜色なく回せる

右利きの場合、両手でLU系手順を回すと少しぎこちなくなってしまいますよね。片手だとz持ちかえするだけでRU系手順と同じような感覚で回せます。F2Lが片手で回しやすいのもこれが理由です。

 

では、このメリットを具体的にどう活かすのかを紹介します。

 

左右対称のPLLが回せる

片方のPLLを覚えれば、それを左右対称にするだけでもう片方も習得できます。リズムは変わらないので、無関係な手順を新たに覚えるよりハードルが低いです。

 

Nb(頑張って覚える) R' U z U' R2 z' R U' R' z U R U' R2 z' R U' r
Na(Nbと対称なので覚えやすい) L U' R U'2 z U' R U z' R' U' R U'2 z U' R u'

(ここでの趣旨と少しずれますが、N-permのAUFは手順開始前に済ませておいた方がいいです。なぜなら、手順終了後にAUFをやろうとするとB面を回すことになるからです。最後の1手を2層回ししなければB面を回さずに済むんですけどね。ちなみに私はU or U'の判断はできますが、AUFなし or U2の判断はまだできません。ちゃんと覚えます。)

 

また、既に習得しているPLLについても、相方の左右対称手順を使うことで気軽に別手順を追加することができます。 本当に言いたかったのはこのことで、複数の手順を開始面やAUFにより使い分けることによって、AUF省略が可能です。

 

Jb(すでに覚えているもの) R U'2 R' U' R U'2 z U' R z' R' U' r
Ja-1(すでに覚えているもの:Jbの前後対称手順) R' U'2 R U R' U'2 L U' R U z U'
Ja-2(気軽に追加できる手順:Jbの左右対称手順)

開始面がJa-1のy2の向きなので、
使い分けることでAUFの省略が可能
z U' R2 U R U' R2 z' R U' z U R u'

 

左右対称のOLLCP(COLL含む)が回せる 

(OLLCPとは、OLLと同時にコーナーの位置もそろえるsubstepです。特に十字OLLのOLLCPのことをCOLLといいます。

OLLCPに関する記事 → OLLでのCP判断(Cube Voyage) OLLCP、CP判断のススメ???(すがまさんの記事)

 

PLLと同様に、片方を覚えればそれを左右対称にするだけでもう片方も習得できます。PLLはそもそもパターン数が21と少ない&手順が違っても開始面やAUFが同じで意味がないことがままありますが、OLLCPはパターン数が331と多い&手順が違うとCPも違うことが多いのでじゃんじゃん増やせます。

 

 

OLLCP 37 Front Swap
(メイン手順)
F R U' R' U' R U R' F'
OLLCP 37 Right Swap
(メイン手順の左右対称手順)
R’ y z U’ R U R U’ R’ U F
OLLCP 37 Back Swap
(メイン手順で対角になるもの)
→ 左右対称手順を回して対角回避し、
 隣接交換にする
Right Swapで対角回避(隣接交換)

  

OLLCP 34 Right Swap
(メイン手順)
R' U' R U y r U R' U' r’ R
OLLCP 34 Left Swap
(メイン手順で対角になるもの)
→ 左右対称手順を回して対角回避しつつ
  無交換にする
z U R U' R' z’ y r' U' R U r R’

 

~筆者のつぶやき~

左右対称手順ですが、PLLで紹介したJa-1やOLLCP 34 Left Swapの後半部分のように、y2することでLU系をRU系に直して用いる(つまり元の手順の前後対称手順にする)ものも多いです。開始面との兼ね合いが大きく、PLLは別手順と開始面が異なる方に、OLLCPは別手順と開始面が同じ方にすることで使いやすくなります。もちろん回しやすさも重要で、RUF系の手順は前後対称にするとRUB系になってしまい、Bが圧倒的に回しづらいので基本は左右対称(LUF系)にします。

 

 

OLLCPのメリット 

OLLCPを用いると、EPLL、つまりU-perm, Z-perm, H-perm, Skipしか出ません。これらは全て持ちかえなし(zを除く)のRU系手順なのでとても回しやすいです。

私は全331パターン中140~150ほど使っています。COLLに限定すると、手数が短いSuneとAnti-Suneを除く28パターン中、24パターンで使っています。つまり、SuneとAnti-Suneを除く十字OLLが来たらほとんどすべてEPLLにできるのです。

これが、先に述べた”F2L#4でエッジコントロールして十字OLLを狙う理由”です。

 

 

試しに片手と両手(OLLCPをほとんど使用していない)で250回ずつソルブしてPLLの出現統計を取ってみました。本当は1000回やりたかったけど時間なかったです...

  OH   TH
  出現回数 確率(%) 確率理論値(%) 出現回数 確率(%)
Skip 5 2.0 1.4 4 1.6
U 88 35.2 11.1 27 10.8
Z 25 10.0 2.8 13 5.2
H 10 4.0 1.4 5 2.0
無交換合計 128 51.2 16.7 49 19.6
G 41 16.4 22.2 52 20.8
A 13 5.2 11.1 28 11.2
F 14 5.6 5.6 15 6.0
J 17 6.8 11.1 19 7.6
T 8 3.2 5.6 13 5.2
R 21 8.4 11.1 38 15.2
隣接交換合計 114 45.6 66.7 165 66.0
Y 3 1.2 5.6 15 6.0
E 2 0.8 2.8 7 2.8
V 2 0.8 5.6 8 3.2
N 1 0.4 2.8 6 2.4
対角交換合計 8 3.2 16.8 36 14.4

 

このように、圧倒的にEPLLの確率が高くなります。

 

~筆者のつぶやき~

何がなんでもEPLLを出すためにOLLCPの判断に時間がかかってしまったり、回しにくい or 手数の多い手順を無理に使っては本末転倒です。(SuneやAnti-Sune、6手OLLでOLLCPを用いていないのはそういう理由です。)

私もなるべく開始面が同じ or 近いもの、回しやすいもの(回しやすさの差が少ないもの)を厳選して使用しています。

また、両手ではほとんどOLLCP使用していません。Jb-permやT-permなど、U-permと同じくらい、もしくはそれ以上に速く回せる隣接交換PLLがあるからです。

 

デメリット:回しづらい&持ちかえしづらい

OHでは両手と比べて特にR', U, F面, B面, D'が回しづらく、持ちかえ(y, y', x, x')もしづらいです。

これらをなるべく避ける必要があります。その具体的な方法を紹介します。

 

先読みをする

既に述べたように、F2Lで先読みをしてエッジコントロールすることで、持ちかえ回数を減らすことができます。

OLLCPを使う

こちらも既に述べたように、OLLCPを使うとEPLLしか出なくなり、RU系だけで回せます。Skipする確率もかなり高くなるのでお得です。

 

~筆者のつぶやき~

私の公式平均PRである14.55と2ndPRである15.20は、それぞれPLLSkipを1回ずつ含んでいます。

 

 

片手用手順を覚える

片手が速くなるためには片手用手順(LL)を覚えないといけないと思っている人が多いと思います。実際その通りで、片手では回しづらい両手用の手順を使うのは好ましくありません。

片手用手順は、両手用のものと比べてFやDを多用しないため回しやすくなっています。

しかし、手順を覚えるのがめんどくさいなと思っている方も多いのではないでしょうか。

そこで、両手用手順を少し改良するだけで片手用手順として生まれ変わるものをいくつかご紹介します。

 

・U-perm  ※()内の数字はR', Uの合計回数≒回しにくさ 

Ub-1(両手用)

R2 U R U R' U' R' U' R' U R' (7)

後半に怒涛のR'ラッシュが来て、スムーズに回すのが難しい。

Ub-1(片手用)

(Uaの左右対称)

z U' R U' R' U' R' U' R U R U'2 (3)
Ub-2(両手用)

R' U R' U' R' U' R' U R U R2 (7)

前半に怒涛のR'ラッシュが来て、スムーズに回すのが難しい。

Ub-2(片手用)

(Uaの左右対称)

z U'2 R U R U' R' U' R' U' R U' (3)

 

OHの回しやすさは、R, U' > R', Uです。

相方の左右対称手順を用いることで、R', Uの回数を減らしています

 

 

・A-perm

Ab(両手用) x' R U' R D2 R' U R D2 R2 (2)
Ab(片手用)

x' z' R2 U'2 R z' R U' r2 z' R U' R (0)

x' R U' R u'2 z U' R U z U'2 R2 (0)

Aa(両手用) x' R2 D2 R' U' R D2 R' U R' (4)
Aa(片手用) x' z' U'2 R2 U' z U' R u'2 z U' R U' (0)

A-Permも相方の左右対称手順を使ったり、z持ちかえしたりすることで回しやすくなります。

 

www.youtube.com



・OLL25

OLL25(両手用)

f:id:plus_OH:20191209185703p:plain

x' R U' R' D R U R' D' x
最後のD'が回しづらい
OLL25(片手用)

f:id:plus_OH:20191209185703p:plain

x' R U' R' D R U R' u' z'
D'をu'にすることで回しやすくなる

 

 他にも、手順を裏から回したり、逆再生したり、左右・前後対称にしたりすることで回しやすくなるものがあります。

自分でいろいろ試してみると面白いです。

 

~筆者のつぶやき~

私の手順の仕入れ元は主にalgdbantoineのサイトです。 OLLCPについては、手順自体は載っているものと同じでも対称・逆手順化・持ちかえにより回し方が違う自己流のものも少なくありません。

 

おわりに

片手に関する記事はあまり多くないため、本記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

片手競技者が1人でも増え、盛り上がればさらにうれしいです。

直近では広島大会で片手があります。出場される皆さん、頑張ってください!

 

それではみなさん、よいOHライフを!!!

 

 

~筆者のつぶやき~

やっぱり片手って楽しいんですよ

利き手が空いてなくても回せて便利だし、F2Lの先読みがうまくいってノンストップで回せたりOLLCPを使ってPLLSkipしたりすると「よっしゃー!」ってなるし。

あと、両手では勝てない人に片手なら勝てるかもしれないってなんかよくないですか??私の片手人生の原点はそこでした。(詳しくは片手との出会い(過去記事)に書いてます)

楽しいと感じる部分は人それぞれなので、片手に何かしらの楽しみを見出していただければ何よりです。

 

 

 

おまけ(今後の更新予定)

今後暇を見て更新予定の項目です。(決して間に合わなかったわけではありません)

・OH用OLLCP

量が膨大なので、とりあえずおすすめのものをいくつか紹介していこうと思います。

 

・OH用PLL

とりあえずOH用PLL(Cube Voyage)とは異なる手順(回し方や開始面が異なるものも含む)を使っているものを紹介していこうと思います。

 

・Example Solve

時間ができたらやるかもしれません。(日本配色なので気軽にできない)

 

OLLクロスbot

これを機に週1くらいで更新していきたいです。褒め妹さんのアドカレでも紹介したいただいたので頑張ります!(運用開始時は毎日更新とか言ってたような)

 

OHのコツ【クロス編】

BLDをはじめてからS'をたまに使うようになったので、項目を追加しようと思います。